「ISOマネジメントシステムが一番わかる」より3

QA(品質保証)

引き続き、QAエンジニアの私がこの本より、一般の方たち向けにかみ砕いていきます。

マネジメントシステム規格の種類

  • 品質系マネジメントシステム:ISO9001 IATF16949 ISO13485
  • 環境系マネジメントシステム:ISO14001 ISO50001
  • 安全系マネジメントシステム:ISO45001 ISO39001
  • 情報系マネジメントシステム:ISO/IEC27001 ISO27017
  • 事業継続マネジメントシステム:ISO22301

マネジメントシステム規格の共通要素

共通要素:『共通構造(HLS)』・『共通テキスト(要求事項)』・『共通の用語の定義』の3つ

◎共通構造(HLS)

ISO9001(2008)≒ISO14001(2004) <<< ISO9001(2015)≒ISO14001(2015)

となり、2015年度版の構造がほぼ同じに近づきました。その分、作成しやすい構造となったとも捉えられます。

◎共通テキスト(要求事項)

  • すべてのマネジメントシステム規格に必須となる基本的要求事項
  • 各マネジメントシステム規格に固有の要求事項は共通テキストの要求事項・用語の意図と矛盾しないように使用することを義務付ける

○例

  • 4章(組織の状況)⇒『誰が、何の、役割を持っている?』
  • 5章(リーダーシップ):『トラブルを起こしたとき、誰が責任を負う?』
  • 6章(計画):『どんなトラブルが予想される? トラブルをどのようにゼロに近づける?』
  • 7章(支援):『誰が作りますか? ちゃんと作れますか? 作り方が変わっても作れますか?』
  • 8章(運用):『4~7章までの流れのマップはありますか?』
  • 9章(パフォーマンス評価):『結果は順調ですか?それとも詰まっていますか?』
  • 10章(改善):『9章の結果から、どうしたらもっと良くなる?』

これらを4章~6章(Plan)⇒8章(Do)⇒9章(Check)⇒10章(Action) のPDCAサイクルを形成します。

PDCAサイクルの中で、最も重要なのが9章(Check)です。そのために、8章(Do)の記録を残すことも重要と言われています。

◎共通の用語

用語の定義を理解することが大事です。

  • マネジメントシステム:企業がお金を稼ぐ持続させるためのルール・やり方
  • トップマネジメント:社長を含む経営幹部や○○部の部長などが、目指すゴール(経営方針)・ゴールに行き着くまでの計画・運営を行うこと
  • 要求事項:ISOやJISなどで決められた基準を満足させるための条件
  • 利害関係者:顧客と販売店・企業と株主・企業と従業員など取引に関わる全ての関係者

用語の理解で、前後の文脈の使われ方にも着目することが重要(これはレベルが高いので割愛)

4章:組織の状況

  1. 組織の内部・外部の課題を決定する
  2. 利害関係者のニーズと期待を決定する
  3. マネジメントシステムの適用範囲を決定する
  4. マネジメントシステムを確立・実施・維持し継続的に改善する

5章:リーダーシップ

◎トップマネジメントのリーダーシップ

トップマネジメント:マネジメントシステムを運営するため、指揮する社長・経営者・工場長など

◎方針:組織の向かう方向(品質方針・環境方針・情報セキュリティ方針)

◎責任と権限:トップ(社長etc…)⇒責任者を分担させる 責任者⇒(報告)⇒トップ(社長etc…)

6章:計画

◎リスクと機会:リスク=「不確かさの影響」(運が良ければラッキー・悪くても○○をして補ったり軽くする)

例:芸能人の影響で商品がバカ売れ(YOSHIKIが食べたお菓子がバカ売れ)、虫が混入で客が遠のく

機会=意図した結果を達成するための好ましい状況(運が良ければラッキー)

例:大雨が降ったため水力発電をフル稼働できる

◎計画:リスクと機会を決定⇒計画を策定

例:「顧客満足度の向上」と「売上アップ」を掲げたレストラン⇒現状を把握・概要⇒

◎目的:現場レベルまでかみ砕いて、わかりやすくしたこと

方針=5~10年単位(長期) 目的=半期・1年単位(短期)

例 品質方針:顧客に満足してもらえる商品・サービスを提供する(このままでは何すべきかわからない)

⇒品質目的:新製品とサービス向上により顧客満足度向上を図る(まだ、行動に落とし込めていない)

⇒顧客ニーズの把握・試作・量産試作品・製造ラインの教育

方針があっても、行動できるまでかみ砕いて具体的な行動に落とし込めないと、意味がありません。これを明確にできている会社は良いですが、明確ではない会社も存在すると思います。そして、PDCAサイクルが回せるルーティンを作ることです。

7章:支援

◎資源:十分に働いてくれるヒト・十分な結果を出せるためのモノ・働いてもらうためのカネ・効率よく働くための情報・他社に負けないための技術・安心安全に働けるインフラ作業環境など

◎力量:顧客満足度を満たすために必要なスキル・知識

「意図した結果を達成するために、知識および技能を適用する能力(ISO9000より)」

例:従業員の品質知識が基準未満⇒指定された基準の品質知識を身につける⇒目標QC3級etc…

⇒講習を受講⇒資格取得・力量向上

  • 新入社員:新入社員教育⇒配属⇒配属先の教育⇒新人教育完了
  • 中堅社員:中堅教育⇒実務応用⇒プレゼンテーション
  • 資格取得:講習⇒資格試験⇒合格⇒資格取得

教育の内容も、必要に応じて変更していく必要があります。例えば、デジタルが発達した今、デジタル特有のことも教育のアップグレードも必要です。

8章:運用

◎運用:業務の計画(Plan)⇒実行(Do)⇒評価(Check)⇒改善(Action)を管理

・ISO9001(品質マネジメントシステム):「顧客が満足する製品・サービスの提供」

・ISO14001(環境マネジメントシステム):「環境保護・持続可能な発展」

・ISO/IEC27001(情報セキュリティマネジメントシステム)

:「情報の機密(漏らさない)・完全(最新で正しい)・可用性(いつでも使える)の維持」

・ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム):「安全な職場環境」

9章:パフォーマンス評価

◎マネジメントシステム活動の評価

計画(Plan)⇒実行(Do)⇒評価(Check)⇒改善(Action)の評価(Check)です。

「いつ(When)・何を(What)・どのように(How)」監視・測定日、分析・評価の実施日を決める

・定義

パフォーマンス:「測定可能な結果」

有効性:「計画した活動(Plan)⇒実行(Do)⇒達成度合い」(ISO9000で定義)

◎内部監査

監査:「監査基準の満足度を判定するため、客観的証拠を集め⇒評価 体系的(オリジナルなし)

独立(お得意様だから許すは無し・みな平等)、文書化したプロセス」(ISO9000で定義)

  • 第一者監査:社内の異なる部門が監査   ゆるい 「内部監査
  • 第二者監査:取引先・協力会社が監査   中間  「顧客監査
  • 第三者監査:社外の機関(ISO・IEC)が監査 厳しい 「外部監査

第1者監査の内部監査は、一定の力量を持つ必要があり、基準を満たした人を内部監査員として認定しています。これを考えると、第一者・第二者・第三者に関係なく、同じと言えるかもしれません。

◎効果的な内部監査

どんな変更があったか(日本工場⇒中国工場で製造、新たに部品を追加etc…)

報告では、「○○と定めている、△△となっていた。工程Aに不備がある」と具体化すること

マイナス面ではなく、プラス面も記述するように。

「○○の管理を誰もがわかるようになっている」「○○のマニュアルが目の前でわかりやすくなっている」

◎マネジメントレビュー(=会社の経営判断・進むべき道しるべ)

今の仕組み・システムが適切か妥当か有効か、確認すること。

年に1~2回のチェックが一般的

トラブルや業務の大幅改革etc…で臨時で実施もある

10章:改善

◎不適合への対処

計画(Plan)⇒実行(Do)⇒評価(Check)⇒改善(Action)改善(Action)です。

不適合品を製造・目標に達成できなかったetc…望む結果を得られなかったとき、改善につなげます。

是正処置:不良品が出てしまった場合、製造工程のどこに問題あったか分析・改善

適切性(作業者ができる?)・妥当性(それで足りる?)・有効性(ちゃんと良くなる?)を判断する

私の会社にも、製品ラベルの貼り間違いがありました。

ラベル貼り間違い(発生)⇒正しいラベルの品に入替え(処置)⇒間違い見つける過程なし・人任せ・複雑(原因)⇒途中で止める工程を追加・ラベルの紐付けの明確化(改善)⇒1年以上再発無し⇒適切・妥当・有効と判断し、クローズ。

ちょっと強引になりましたが、ざっくりこんな感じです。

それでは、次回もごご期待ください。

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